ウクライナ危機より,情報戦の怖さがよく分かります。
今日のニュースでは,「ウクライナの犠牲者を動画に撮っていたが,その動画は巧妙なプロパガンダ動画だった」という「フェイクニュース」の紹介がありましたね。
結局,「何もなかった」ということです。
(ウクライナ各地で無差別攻撃で死傷している人は,間違いなくいるんだろうけれど。)
「ライブ中継中にウクライナ人の遺体が動いた」PR失敗と拡散の動画→誤り
ウクライナ側の情報が正しいのか,ロシア側の情報が正しいのか,誰の何の情報が正しいのか,これは実際に現場に行って目にしないと分かりません。
それぐらい,インターネット・ニュースには信頼性がない。
映像を証拠にできるかについては,劇場版パトレイバー2の荒川(竹中直人)らのシーンも面白いですね。
古い時代に作った映画なのに,よく未来を見ている。
荒川:これを踏まえた上で、もう一本のテープを見て頂きたい。
改竄の余地のないよう作業の過程を全て収録してあります。
デジタル技術の驚異って奴ですな。(略)
荒川:そうなる前になんとしても犯人を押さえたい。協力して貰えるでしょうな。
後藤:荒川さん、だったっけ?
機動警察パトレイバー2 the Movie/全台詞
面白いお話だったけど、それこそ状況証拠と推測だけで、確たるものは何もない。
さっきのビデオにしたって、ビデオテープそのものに証拠能力のないことは、あんた自身が証明してみせた訳だし。やっぱこの話、乗れんわな?
信頼性がないのは,インターネットニュースだけではなく,大手マスコミにもいえるでしょう。
昔の小林よしのりの本(9.11テロの前)の中で,「新聞社によって,ある事実に対しての捉え方(意見)が全く異なる」といった話がありました。
自宅に帰ったらどの本か分かると思いますが,「差別論スペシャル」の文庫版だった気がします。
一方向のやりとりしかない大手マスコミに,間違った情報の報道をされると,もうどうしようもありませんね。
極端な例だと,松本サリン事件の報道でしょうか。
テレビの情報も,すべてを真に受けてはいけない。
ここ最近のウクライナ危機にもどると,例えば,Twitter上にも様々な方向の意見があるものの,自身の端末上では,一方向しか表示されないなと感じます。
それは,自分が「読みたい,見たい」と思っている「フォロー」している人の意見が「タイムライン」に流れてくるためで,「見たくもない,読みたくもない」人の意見は流れないようにできている仕様だから当然のことですね。
*さらにいえば,自分が「フォロー」している人が「リツイート」する情報を読むことで,また偏った考え方へと向かっていくのかもしれませんね。
*広告費を払っている「プロモーション」投稿は別。
FacebookやInstagramはしばらくみていないのですが,おそらく同じではないでしょうか。
Yahooニュースですら,ユーザーの傾向に合わせて,自動的に記事を選別してならべてきます。
*例えば,私なら,「広島カープ」の記事が多いです。
「広島カープ」の記事が多い程度なら良いのですが,あまりにも偏った情報ばかり読むこと(目にすること)になると,「ズレ」が酷くなりそうな怖さもあります。
ありとあらゆる情報に触れることができるのがインターネットの良さですが,それらのデータが自動的に選別・抽出されて,さも世界が,ある意見だけで成り立っているようにも,見せられてしまうのが,インターネットの怖さでしょうか。
昔,2chで有名になった「西村博之」が「うそはうそであると見抜ける人でないと(掲示板を使うのは)難しい」といったことは,SNSに当てはめても通用しますね。
情報の正確さ(信頼度)をはかるようなツールがあっても良さそうですが,探せばあるのかな。
投稿記事のカテゴリやタグと同じ記事をランダム表示します。